2019年01月30日付

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「普段新聞を読まないという生徒たちがほとんど-」。学校からいただいた資料に目を通すと、そんな一文が目に入った。伊那市内の高校で開かれた新聞を活用した学習(NIE)の公開授業。活字離れを改めて実感しつつ、生徒たちがどう新聞と向き合うのか注目した▼数人ずつのグループに分かれ、それぞれ気になった新聞記事を集めて「スクラップ新聞」を作るという。テーマは「よりよい未来を生きるための提言を考える」▼あるグループは「支える」を切り口に、人工知能(AI)など先端技術に関する記事に着目した。医療・福祉、公共交通、流通などさまざまな分野で活用が期待される新技術。それらの話題を取り上げた記事を集めた▼その中にやや趣の異なる記事を見つけた。米国で起きた大規模な山火事で大統領が州政府を批判したという記事である。災害でつらい思いをしている人たちを励ますどころか、追い打ちをかけるような対応に疑問を感じたという。そして、AIのような技術が進んでも人を癒やすのはやはり人ではないか-。そんな考えを導き出したのである▼新聞の特徴は多様な情報を一つのパッケージとして提供していることだろう。関心のある情報だけを選んで見るネットとはその点が異なる。異質とも思える記事を結び付けた若者の柔軟な発想に感心しつつ、新聞が持つ役割の重要性を生徒たちから教わった気がした。

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