鹿から高山植物守れ 南ア食害対策協が報告会

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ニホンジカの食害対策の手法を探った活動報告会

伊那市など4市町村や南信森林管理署、県、信州大学農学部などでつくる南アルプス食害対策協議会(会長・白鳥孝伊那市長)は6日、活動報告会を伊那市役所で開いた。会員や一般市民ら約50人が参加。今年度の活動報告や研究発表を通して、ニホンジカから高山植物を守る手法を探った。

協議会事務局による活動報告では、仙丈ケ岳馬の背に設置した総延長1キロを超える防鹿柵の張り替えや、柵を設置したことによる高山植物の植生の回復状況を説明。北沢峠直下の大平山荘から歌宿までで行った外来植物除去活動の成果も報告し、「外来植物の除去数は前年より半数ほどに減った。貴重な高山植物を絶滅させないための対策を継続していきたい」とまとめた。

信大農学部の渡邉修准教授は「馬の背における柵設置のあり方について」の研究結果を説明。防鹿柵の設置によって、高山植物の植生は数年で回復したが、以前と同じ高山植物が発生していない―と指摘。最終目標をシナノキンバイの優占群落形成とし、「温暖化で高山植物の開花期が前進しているので、柵設置のタイミングを検討する必要がある」と報告した。

報告会では同大の竹田謙一准教授らが、シカ忌避剤としてのカプサイシン活用の可能性を説明し、南信森林管理署が「ついで見回り・通報」の取り組みを報告。南アルプス自然保護官事務所が仙丈ケ岳周辺におけるニホンジカの捕獲事業を説明した。

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