諏訪湖ヒシ繁殖抑制へ 2年ぶり種子除去実験

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諏訪湖で夏場に異常繁茂し、沿岸部の湖水を貧酸素化させる一因となっている水草ヒシ対策で、県が、「春の種取り」による繁殖抑制実験を下諏訪町高浜沖で2年ぶりに行っている。一昨年の春と秋にそれぞれ実施した初の試験では、春の方が種子を採取しやすく、かつ効果が期待できると判明。今回は作業効率をより高めようと、根が十分に伸びないうちに湖底から取り除いた。

実験区は50メートル四方。諏訪湖漁協に委託し、前回より半月以上早い5月23日に、熊手が付いた道具を沈めながら底引き網の要領で種子を取った。除去量はぬれた状態の根や茎を合わせて約1トン。個数は集計中だが、「根の張りがまだ弱い時期で、前回より楽に、多数の種が取れた」(水大気環境課)という。

今後、繁茂状況を観察して何も手を付けない隣接の区域と比較するほか、作業で湖底をかき混ぜたことによる水質影響も調べる。底泥に深く埋まった種子の除去方法も検討課題という。

前回の実験では、春に種取りした区域でその年の繁茂密度が低くなった一方、落実後の秋に種取りした区域ではその翌年に明確な抑制効果が表れなかった。採取個数を比較すると春は秋の2~4倍に達しており、県はこの差が効果の違いに表れたとし、「春作業の方が効率的」と結論付けていた。

昨夏の最盛期のヒシ繁茂面積は183ヘクタール。刈り取り船や人力による除去活動の成果もあって一時期に比べると減少するが、依然として湖面積の14%を占め「異常繁茂」との認識だ。

同課は、窒素・リンを十分に吸収したところで除去する水質浄化を狙ったヒシ対策に加え、繁茂を抑えて貧酸素の解消につなげる対策も必要になっていると指摘。次期水質保全計画策定に向けて専門家による検討の場を設ける方針でおり、「データを提示しながら意見を求め、今後のヒシ対策の方向性を考えていきたい」としている。

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