諏訪湖の水質観測を来月再開 産学官連携事業

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諏訪湖の湖心部の水質観測の再開について会見する関係者=信州大学山岳科学研究所

諏訪地方の諸課題に対し、IoT(モノのインターネット)技術などを利用して解決を目指す産学官連携事業「スワ・スマート・ソサエティ 5.0(SSS5・0)」の参画団体が18日、諏訪湖の水質観測プロジェクトを3月上旬から湖心部で再開すると発表した。今回は水深の異なる3層で観測する。夏場に湖底の酸素が極端に不足し、水中の生き物に影響を与えるとされる貧酸素状態の発生をいち早く察知する上でも重要なデータとなりそうだ。

3月から始める観測では表層(水深0.5メートル)、中層(同3メートル)、底層(同5~5.5メートル)の3層で常時観測し、データを1時間ごとにインターネット上で公開する。底層では水温と水中に溶けた酸素の量「溶存酸素量(DO)」、中層では水温、表層では水温と濁り具合(濁度)を測定する。電源には引き続き、太陽光を利用。参画する諏訪湖漁業協同組合の武居薫組合長は「現場に行かなくても湖の異変に気付くきっかけが得られるのはとても大きい」と期待を寄せた。

昨年8~12月に諏訪市の諏訪湖ヨットハーバーから沖合約1.8キロで行った実証実験を通じ、水温とDOを正確に観測できる見通しが立った。近くにある信州大学山岳科学研究所の観測地点で得られた水温、おおむね合っており、一部違っていた部分の原因と改善策が確認できた」(宮原裕一同大教授)ことから、同プロジェクトの観測データに一定の信頼性が認められた。

今後は補助金などが得られれば、機器や装置の追加も検討する。湖内の流速や水上の風速、気候などの測定機能の追加を目指し、工業見本市などでも成果を披露して参画企業の募集も行っていく。

プロジェクトで中心的な役割を担う金型成型の旭(諏訪市湖南)の増澤久臣社長は「信頼できる観測データが得られることが確認できて良かった。活用しやすい観測データを提供できるようさらに実証実験を進めたい」と語った。「SSS5・0」への参画などの問い合わせは諏訪市産業連携推進室(電話0266・52・4141)へ。

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