農水省表彰 辰野町川島の有害鳥獣対策委

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武居町長(右)に受賞報告する関係者ら

辰野町川島区の有害鳥獣対策委員会(飯澤勝治委員長)が、農林水産省の今年度鳥獣対策優良活動表彰で、最高賞の農林水産大臣賞を受けた。サルの生態学習や行動調査、追い払いなどの活動を通じて、住民参加の体制づくりと農業被害の軽減につなげた功績が評価された。「地域ぐるみで農地と暮らしを守る活動が実った。今後の励みになる」と喜んでいる。

同委員会は1980年代に地元7集落で設立した野生鳥獣対策の協議会を母体に、2002年に現委員会へ改組。従来のイノシ シに加えてサルの農業被害も増加する中、住民へ呼び掛けて実態を知るための講座から活動を始めた。

対策では県や町、JA上伊那、信州大学などと連携し、専門知識や最先端機器を活用した対策を展開。県モデルの電気柵を区内のほ場に設置した実証実験、会員考案のペットボトルを使う威嚇用ロケット花火の発射装置の普及など、工夫を凝らして活動を進めた。講座では女性向けのサル対策方法も紹介し、追い払いへの参加を促した。

こうした活動を経て、サルによる農業被害額(野菜類)は、13年度約312万円から17年度約50万円と大幅減。専門業者によるGPS(衛星測位システム)を用いた群れの行動追跡調査では、今冬まで過去4年間の比較で人里への出没頻度が下がるなど、追い払いの効果を裏付ける科学的データも得られた。

同委員会や区の役員が1日に町役場を訪問し 、武居保男町長へ受賞を 報告。飯澤委員長(76)は、「サル対策は継続が何より大切。受賞を糧に、積み重ねた対策をさらに充実させていきたい」と話した。今後に向け、対策アドバイザーなど住 民活動のリーダー育成、人間とサルの境界線整備の強化を課題に上げた。

武居町長は「有害鳥獣の被害に悩む全国の各地域にとって、勇気が湧く受賞事例になるのでは。行政も協力、支援の体制を一層強くしたい」とたたえた。

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