宮坂醸造「七号酵母」70年 記念イベント

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記念プレート前で7号酵母について語る宮坂社長

記念プレート前で7号酵母について語る宮坂社長

優れた日本酒造りを目的に日本醸造協会が諏訪市元町の宮坂醸造(宮坂直孝社長)で戦後まもなく採取した「七号酵母」が、発見から70年目を迎えた。現在でも国内の半数以上の酒蔵が使う優良酵母。同社では「七」にちなみ7月7、8の両日、セミナーや見学ツアーなどの記念イベントを計画している。

明治半ばまでの日本酒造りは、こうじと水を合わせた甘酒を蔵の中に放置して、自然に存在する「家つき酵母」を頼りに行われていた。酵母が一定では無いため品質や生産高が安定しないのが業界の課題だったという。重要な収入源でもあることから政府の肝いりで1904(明治37)年に大蔵省管轄の国立醸造試験所が設立。その成果を生かす機関として醸造協会(現日本醸造協会)が発足し、優秀な酵母を採取・純粋培養し日本各地の蔵元へ配布された。配布された酵母は「協会1号」から順番に番号がつけられている。

七号酵母は、1946(昭和21)年冬、同試験所の山田正一博士が真澄の酒蔵で、発酵中のもろみタンクの一つひとつをかき回しながら発見した。発酵力が強く香りのすばらしい酵母を探していた同博士が、日本清酒鑑評会で上位3位を独占した「真澄正宗」に目をつけての成果だったという。その優秀さで頒布後は全国に広がり、70年が経過した今も、6割近い酒蔵が利用しているという。

宮坂醸造では、採取したタンクがあった場所に山田博士の揮ごうで「七号酵母誕生の地」のプレートを掲示。発祥蔵として2002年に県産美山錦を使った山廃純米大吟醸の高級酒「七號」を発売している。宮坂社長は「7号酵母の酒は、飲んでおいしい酒。華やかでは無いが料理を引き立てるのが特徴」といい、酒のある和やかな食卓の手助けをしたいと願う真澄ならではの酒質をつくるとしている。

イベントは、セラ真澄「松の間」などで行い、宮坂社長らが7号酵母を語るトークイベントやセミナー、フランス料理の北沢正和さんを招いた「7号酵母の酒と信州の料理を味わう会」、ふだんは公開しない酒蔵内のプレート見学ツアーを計画。会場のみで純米大吟醸の記念限定酒「七號中取り」720ミリリットル瓶700本の販売もする。

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