亡き父の夢「高森文庫」 富士見にオープン

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亡き父親の思いを受け継いで伊藤さんがオープンした「高森文庫」

山梨県北杜市小淵沢町の伊藤やよいさん(49)が13日、昨年80歳で亡くなった父草野毅徳さんの生前の夢だった地域住民が気軽に寄り合える文庫を、父親が晩年暮らした富士見町高森の民家にオープンした。蔵書は多彩なジャンルの約1000冊。伊藤さんは「地域の皆さんに喜んでもらえる場所にしたい。それが父の望みでもあったと思う」と話している。

草野さんは兵庫県明石市に住み、栄養学が専門の大学教授を務めた。晩年、闘病生活を送る中で八ケ岳山麓での暮らしを望み、高森の民家を購入し昨年5月に移り住んだが、その半年後この世を去った。「生前、自宅を開放し人々が寄り合えるスペースをつくりたいという思いを抱いていた」(伊藤さん)という。

文庫は「民家図書室 高森文庫」と命名。改装をし18畳の和室空間や縁側でセルフサービスのお茶を飲んだり、おしゃべりをしたり、本を読んでくつろげる場所にした。蔵書は草野さんと、保健師を務め、がん患者の支援活動をした亡き母郁子さん、伊藤さんが所蔵していた絵本や英語の本、児童書、小説、栄養学や終末医療といった各種専門書、写真集などがそろう。

今後は読み聞かせサークルの朗読会、作品展、子どもたちの居場所、保育園児の屋内活動、看取りの相談などもし文化・教育の場としても活用したい考え。伊藤さんは「町民や観光客が気軽に立ち寄って親しまれる空間になればうれしい」という。文庫は、伊藤さんの夫が専務の伊藤石材工業(小淵沢町)が境事務所を草野さんの住まいに移転したのに合わせて開設した。

オープン初日は親子連れなど地元住民が訪れ、絵本の読み聞かせなどを楽しみ、「くつろぎながら本が読めていい」「さまざまな英語の本も見られていい」といった声が聞かれた。

利用無料。貸し切りの場合は有料。今後は子どもたちの春休みに合わせ26~4月2日の午後、4月13、14日の終日を開館。その後は毎週水曜日午後1時~同5時開館する。問い合わせは同社(電話0266・64・2316)へ。

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