諏訪湖の水質 IoT活用で適時公開

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諏訪湖の中心部に観測器を設置するSSS5.0のプロジェクトメンバー

諏訪地方の諸課題に対し、IoT(モノのインターネット)技術などを利用して解決を目指す産学官連携事業「スワ・スマート・ソサエティ(SSS)5・0」の参画団体が15日、湖中心部の観測データをホームページ上にほぼリアルタイムで公開するプロジェクトを再開した。今年はセンサーを増やし、水中の観測を水深の異なる3層で行うなど内容を強化。信州大学山岳科学研究所の観測地点近くに固定した。

測定するのは表層(水深0・5メートル)、中層(同3メートル)、底層(同5メートル)で1時間ごとに行い、携帯電話の通信網を通じて受信したデータを「諏訪湖水質観測プロジェクト」のホームページ(https://sss50.harmonia‐cloud.com/)上で公開する。底層では水温と水中に溶けた酸素の量「溶存酸素量(DO)」、中層では水温、表層では水温と濁り具合(濁度)を測定する。諏訪湖では夏場の表層と底層の水温差による密度の違いから底層にDOが極端に低い「貧酸素」の層ができる。水温やDOをリアルタイムに把握できれば、貧酸素水塊の発生予測などが期待できる。

湖上での設置作業では、観測、通信用の機器、太陽光発電パネル、バッテリーを積み、クーラーボックスに入れて防水機能を持たせた横、奥行き1・1メートル、高さ1メートルほどの浮体設備を浮かばせ、四方に重しとブイを取り付けた。測定器を取り付けたケーブルを水中に入れて観測体制を整え、スマートフォンで受信データを確認すると、信大の観測データとほぼ一致した値が表示された。

同大の宮原裕一教授(52)が「おおむね問題ないですね」と声を掛けると、プロジェクトで中心的な役割を担う金型成型の旭(諏訪市湖南)の増澤久臣社長(58)はほっとした表情を浮かべ、「いよいよ2年目がスタートする。利用しやすいデータをネットを通じて発信していく。信州大学や諏訪湖漁業協同組合にも協力してもらい、観測データを照らし合わせ、正確性を確認しながらプロジェクトを進めていきたい」と意気込んでいた。

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