2019年03月23日付

LINEで送る
Pocket

スポーツ選手の鍛え上げられた身体には、いつもほれぼれとさせられる。必要な部位を徹底的に鍛え上げ、究極に最適化された選手たちの体形は、競技によって大きく異なる。その肉体から生み出される流麗な動きを見ることが楽しい▼人それぞれに備わっている身体機能。スポーツライターでもあった作家の虫明亜呂無氏は、体の機能が果たす繊細な差異が、〈人間の動きを決定的に支配してしまうことのはかりしれない神秘さ〉こそスポーツの魅力だと記している(「時さえ忘れて」筑摩書房)▼究極の滑りを追求する姿勢から「求道者」とも称されるスピードスケートの小平奈緒選手も、そうした神秘さに心ひかれる競技者ではないかと勝手に想像する。肉体の隅々まで徹底的に検証し、氷を捉える繊細な感覚を研ぎ澄ます。練習する姿には感嘆させられる▼平昌冬季五輪金メダリストは、五輪を制した500メートルで自身の持つ日本記録を更新するなど、今季も進化を続ける滑りで感動を与えてくれた。得意種目で圧倒的な強さを誇る女王は、目標とする世界記録の更新を目指し、これからも競技と向き合っていくのだろう▼小平さんが中学、高校を通じて練習を積んだ宮田村に、小平さんと、同村出身の元五輪選手新谷(現姓・神津)志保美さんの2人を顕彰するモニュメントが設置され、きょう除幕式がある。後に続く子どもたちの励みにもなればいい。

おすすめ情報

PAGE TOP