旧湖南小後山分校 調査報告編さん大詰め

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旧湖南小学校後山分校の調査報告冊子刊行に向け作業を進める大昔調査会の高見さん、五味さん、井出さん(左から)

諏訪地域の歴史の資料の整理、活用などに取り組む一般社団法人「大昔調査会」(高見俊樹理事長)は、昨年秋に解体撤去された諏訪市の旧湖南小学校後山分校についての調査報告冊子を編さんしている。後山教育の歴史と建築物の観点から全2編にまとめ、4月中旬刊行に向けて、作業が大詰めを迎えている。

後山分校は江戸時代の寺子屋から始まったとされ、1904(明治37)年に建てた茅葺校舎を48(昭和23)年に改築、7年後に増改築し、68年3月末に児童数減少で廃校となった。校舎は地元の集会や資料類管理に利用されたが、老朽化による安全面から解体した。

分校や同区の関係者から校舎撤去を惜しむ声があり、県建築士会諏訪支部と協同で、記録保存を自主事業として行う。両会で「旧後山分校調査団」を編成。解体前の7~8月に現地調査や地元のお別れ会の取材などを実施した。歴史編を同会調査指導員の井出賢一さん=同市赤羽根=、建築編をメンバーで建築士の五味光一さん=同市四賀=が執筆。イラストや編集など分担し、半年かけて編さんを進めた。

冊子はA4判44ページ。茅葺校舎や裁縫場内、二宮尊徳像前などの写真と共に後山教育の歩みを振り返る。また、実測図面を付け、構造や内部設備などで建築学的評価をする。参考資料や住民の話から、改築は地元住民が尽力し、材木を近くの川の水車の水力で製材したこともわかった。

平屋校舎を2階建てにして、体操場を新築した1955年は4カ月で竣工した。調査主幹の五味さんらは「調べるほど地元の教育への熱意のすごさを感じた。戦後大変だったと思うが、国は敗れても国民が元気だったことがわかる」と話していた。500冊作り、希望者に頒布する。5月に成果発表会も行う。

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