2019年4月3日付

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近年、日本伝統の話芸である「落語」が人気だという。かつての熱狂的な「漫才ブーム」とは異なるようだが、静かにブームがやって来ているという。東京など都会の寄席には連日多くのファンらが詰めかけるのだが、映像が主流のデジタル時代になぜ落語なのだろうか▼落語は娯楽の少なかった江戸時代に大衆芸能として成立し、現在まで継承される話芸の一種。話の最後に「落ち(さげ)」があるのが特徴で、道具や衣装などで表現する音楽や芝居などの芸能とは異なり、落語は主に口だけでさまざまなものを表現する高度な芸だ▼落語の話の中には遊び人やお調子者、働かない人、お酒で失敗する人など、俗に言う「ダメ人間」の類いの人がよく登場する。そんなちょっと間抜けな人の喜怒哀楽に満ちた生き生きしたさまを描き出し、「人生捨てたもんじゃないな」と気づかせてくれることもある▼近年の落語ブームは若い女性から始まったという。最初は若手イケメン落語家の存在がブームに火をつけたようなのだが、本物の落語に触れるとその魅力にどっぷりとはまり込む人が続出するようだ。それだけ話す力は人に影響を与えるのだろう▼プレゼン力が問われる現代、この話す力は必要不可欠であり大きな武器にもなるだろう。ネット社会にあっても、コミュニケーションをとるためには人の話を聞く力だけでなく伝える力も持たなくてはいけないのだ。

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