富士見と東北「縄文」見比べて 井戸尻考古館

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青森と井戸尻の土器片、矢じりを展示する井戸尻考古館のコーナー

富士見町の井戸尻考古館は、井戸尻遺跡と同時期の縄文時代に東北地方で使われた土器片と矢じりを借り受け、両地域の縄文人の技と感性を見比べる展示コーナーを館内に開いた。

信州と東北は約600キロ離れるが、青森市内の三内丸山遺跡で和田峠を中心とする信州産の黒曜石を使った矢じりが出土するなど当時、交易があったことが分かっている。今月、同市内にオープンした「三内丸山遺跡センター」のこけら落としに、縄文人にならって収蔵品を“物々交換”で貸し合った。

展示は同センターから借りた9点に、井戸尻で出土の土器片、矢じりを並べ、両地域の製法や素材の違いを見比べる仕掛け。青森の土器は実用性の工夫がみられるのに対し、井戸尻のものは、繊細で独創的な文様を発展させており、矢じりも青森では珪質頁岩を使用。

初めて並べて見たところ「それぞれの地域の人のこだわり、土器に対する気持ちの置きどころの違いがよく分かった」(小松隆史館長)という。

これまで富士見町内の出土品展示にこだわってきた考古館が、他地域の収蔵品を企画展にするのは初めて。ケース一つ分の小さな展示ながら、小松館長は「他地域を知って井戸尻の特色と魅力を再認識する、新たな見せ方に挑戦した大きな一歩」と話している。展示は6月9日まで。

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