2016年06月18日付

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竹の生命力はすごい。春から夏にかけての時期、上に向かってひたすら伸びる。「雨後のたけのこ」の言葉もあるように成長は早く、1日で1メートル以上伸びる種類もあるそうだ。しばらく目を離せば、竹林は一気に緑を増す▼地面から出たばかりで伸び盛りの若竹を社会人に例えれば、春新たなスタートを切った新入社員だろうか。新しい環境に身を置くことで、さまざまな経験や知識をスポンジのように吸収する。職業人、一人の人間として日々成長していく様子は頼もしくもあり、うらやましくもなる▼そんな若者が半面で陥りがちなのが、心身の不調である。「なぜか体がだるい」「会社に行きたくない」といった症状に見舞われる。4月からの新しい生活に伴う疲労が蓄積し、心の不調となって現れる。程度の差こそあれ、誰でも経験があるのではないか▼古くから「五月病」と呼ばれる。最近は5月は何とか乗り切っても、会社の研修が終わって正式な職場に配置され、心身の調子を崩したり、不安を感じるケースがあり、「六月病」の別名もついた。悪化するとうつ病に進む例もあるから問題は大きい▼単独で成長しているかに見える若竹だが、実は地下茎を通じて周囲から栄養をもらい、伸びているのだという。日常から同僚や先輩に相談したり、頼ったりが必要ということだろう。見えないところで若者たちへの目配りが欠かせない時期でもある。

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