高遠のバルブ 「こうのとり」に搭載へ

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開発した宇宙用バルブを発表する伸和コントロールズ

開発した宇宙用バルブを発表する伸和コントロールズ

電気機械器具製造メーカーの伸和コントロールズ(本社川崎市)は、JAXA(国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構)が打ち上げる宇宙ステーション補給機「こうのとり」に搭載する、小型回収カプセルの動きを制御するストレート型直動電磁弁(バルブ)を開発した。バルブは、国際宇宙ステーション(ISS)での宇宙実験で出たサンプルを地球に持ち帰る小型回収カプセルの姿勢をコントロールし、減速用パラシュートを開かせる。

同社が17日、開発を担当した伊那市高遠町の長野事業所で会見し、バルブを公開した。同社は2003年に同機構が人工衛星を研究するためのバルブを納入しているが、実際に宇宙まで打ち上げられる製品は初めて。15年8月に依頼があり、本社で設計と開発を進め、バルブ開発で実績がある長野事業所で完成させた。

これまでの補給機は大気圏突入後に燃え尽きる構造になっていたが、今回はカプセルが実験サンプルを地球に持ち帰る。バルブは、大気圏内のカプセルから窒素ガスを噴出して姿勢を制御し、突破後はパラシュートを開く。

バルブは高さ8センチ、直径2.7センチ、重さ170グラム。毎分2万5000ミリリットルのガスを噴出する。内部は独自に開発した駆動部流路のY路構造で高い機密性を保つ。8本がカプセル制御、1本がパラシュート用に使われる。

会見で伊藤明徳所長は「夢のあるプロジェクト。もうけや利益を一切考えず、地域社会、日本の国益のためにぜひやらしてほしいとお願いした。社員のモチベーションが上がっている」と述べた。

補給機が打ち上げられるのは17年以降という。

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