2019年04月28日付

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先週花びらを散らしていた桜並木が緑の壁に変わった。若葉はまちに色をのせ、芽吹きのエネルギーを見る人たちにも与えてくれる。新しい時代を迎えるのにはふさわしい季節だと思う▼作付け面積が多いために、例年4月下旬に田植えを始めている伊那市手良の中坪ノーサンが、今季は4月21日に田植え機を始動した。「令和元年産米」となる早場米で、苗箱の中はまぶしいほどの若葉色だった▼田植え機を運転していた社長が、水不足を心配していた。冬場の雪の少なさが影響しているのだろう。田んぼの近くの水路をのぞき込むと、水が極端に少なかった。上伊那地域の田植えシーズンは目前で、代かきもあちこちで始まっている。ここ数日のぐずついた天気も、稲作農家にはありがたかったかもしれない▼本紙上伊那版に連載している宮田山荘フォト通信に気になる情報があった。中央アルプスの稜線は、吹きだまりを除けば、積雪は1メートルほど。3月から4月上旬にかけて積もった雪も、気温が高いために解けるのが早かったそうだ。積雪の量は年々減っているらしく、山荘支配人は水源の確保を心配していた▼雪を頂いたアルプスは伊那谷の水を貯えるダムと同じ。天には適度な降水を、ダムにはちょうどいい量の放流を願いたいが、うまくいかない。「必要がないときは災害になるほど降るのに、欲しいときには降らない」という声が聞こえてくる。

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