伝統の舞台飛ぶおひねり 中尾歌舞伎定期公演

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「絵本太閤記十段目 尼ケ崎の段」を上演した定期公演

伊那市無形民俗文化財「中尾歌舞伎」の定期公演(中尾歌舞伎保存会、信州伊那中尾歌舞伎後援会主催)は29日、同市の長谷伝統文化等保存伝習施設・中尾座で開き、「絵本太閤記十段目 尼ケ崎の段」を上演した。出演者の熱演に満員の客席から無数のおひねりが飛び、多くの歓声や拍手が送られた。

絵本太閤記は本能寺の変で主君、尾田春長(織田信長)を討った武智光秀(明智光秀)を主軸にした歌舞伎作品。十段目の尼ケ崎の段は光秀の母が隠居する尼ケ崎での悲劇を描いた作品で、数ある絵本太閤記の中でも一番の山場といわれる名場面。

光秀が屋敷に隠れた真柴久吉(羽柴秀吉)と間違えて母親を竹やりで刺してしまい、光秀の子、十次郎が戦況を伝えに屋敷に戻り息絶える場面では、観客の涙を誘い「日本一」の大きな掛け声が投げ掛けられていた。

初出演し、十次郎役を務めた長谷中学校3年の伊藤康希さん(14)は公演後、「稽古では何回も途中でやめようと思ったが、きょうの歓声を聞いて舞台に出て良かったと思った。地域の伝統文化を守るためにも機会があったらまた出てみたい」と感想を語った。

公演の前座で長谷小学校5年生が創作歌舞伎を披露した。自分たちで歴史を調べ、物語にした「お鷹岩井筋物語」を上演し、大きな拍手が送られていた。

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