水辺の昆虫モニタリング調査へ 諏訪振興局

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県諏訪地域振興局は今年度、水辺の昆虫のモニタリング調査を始める。指標水生動物を県レッドリストで絶滅危惧IB類に区分されているトンボの「メガネサナエ」を対象にする。専門家によると、羽化が確認できるのは全国で諏訪湖と琵琶湖だけという。モニタリングを通じ、多様な水生生物が生息できる環境の創出につなげる。

諏訪湖の総合計画「諏訪湖創生ビジョン」では、生態系保全に関する取り組みの中でメガネサナエを指標とすることを盛り込んでいる。同局環境課は「希少種の生息状況を把握し、保全していくことが創生ビジョンで示す『多種多様な生き物を育む湖』の実現につながる」としている。

メガネサナエのモニタリング場所などは今後の専門家との意見交換を経て決める。同ビジョンでは諏訪市豊田―岡谷市湊沖の諏訪湖の沿岸で多様な動植物が生育、生息できる環境が連続的に変化する「エコトーン」の復活を目指している。

日本トンボ学会員の福本匡志さん(53)によると、メガネサナエの成虫は体長が十数センチ。諏訪湖では7月上旬ごろから羽化が始 まる。幼虫期は2~3年で湖の泥の中で生活する。雄成虫は 8月中旬から9月にかけて流入河川をさかのぼり、テリトリーを形成して雌と交尾。産卵場所として確認されている のは諏訪市内の河 川の中流域のみという。個体数は減少傾向が続いており、幼虫が外来魚のブラックバスに食べられているという見方もあるが、原因ははっきりしていない。

今年度はモニタリングの方法などについて理解を深めた上で調査場所や確認体制などについて検討、実施していく。結果を踏まえ、保全対策に結び付けていく。

モニタリングの指標種はこのほかに水生植物として水草のエビモ、水生動物としてシジミがあるが、いずれも県水産試験場諏訪支場がモニタリングを実施している。

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