「龍渓硯」出品し2年連続入選 泉石心さん

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龍渓硯作家の泉石心(本名・逸男)さん(60)=伊那市西町=が第59回東日本伝統工芸展(日本工芸会など主催)に「龍渓硯」を出品し、2年連続で入選した。作品は6日まで、東京の日本橋三越本店で展示。21日~26日は北海道の札幌三越に巡回する。

今年の同展には東日本で創作活動する406人から412点(遺作4点を含む)の出品があり、292点が入選した。

諸工芸の部門で入選した泉さんの作品は、縦・横23センチの12角形で厚さは6センチ。外周はダイヤモンドカットのように上下に角度が付けられている。半年ほどかけた力作で、墨をする陸を丸く囲んだ溝状の海や、波止と呼ばれる緩やかな曲面の成形に苦労したという。

龍渓硯は辰野町から産出される龍渓石を使って制作する硯で、手彫りの伝統技法は江戸時代末期から続くという。県の伝統的工芸品にも指定されている。泉さんは上伊那書道協会会長で高遠高校や信州豊南短期大学で非常勤講師を務めるなど、書家として活動するだけでなく、龍渓硯作家の故翠川希石氏から学んだ伝統技法を伝え、広めるための作家活動にも力を注いでいる。

作品名をあえて「龍渓硯」としているのにも意図があり、「龍渓石が辰野にある石だということを工芸展を見に来られる全国の人たちに知ってもらうことが私の創作の目的」と強調する泉さん。連続入選を果たし「こうして入選することで、その名を広め、残していくことができる」と喜んでいる。

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