2019年5月8日付

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大型連休中に実家に戻ったら、小学生のおいがラジオに出演して作文を発表することになったというので、大騒ぎになっていた。将来の夢を語るそうである▼何をそんなに騒ぐのかといえば、おいの晴れの舞台を録音する手段が分からないのだ。カセットテープやMD(ミニディスク)を見かけなくなって久しい。結局、パソコンに録音されるようあれこれ手段を講じてきた▼政府は3月、今後作成する行政文書は「電子媒体を正本・原本として体系的に管理する」方針を決めた。森友学園をめぐる決裁文書改ざんや、毎月勤労統計の不正調査問題で再集計に必要な資料が紛失されたり廃棄されたりしていたことで、公文書管理のあり方が厳しく問われている▼公文書の扱いについての政府の方針は不祥事の再発防止と文書管理の効率化を進める狙いがあり、電子保存の対象も広げるとのことだ。長野県も公文書管理条例を制定する準備を始めており、注視していきたい課題だ▼録音されたおいの声は今後どうやって残されていくだろうか。いつかはCD―ROMは劣化するし、ハードディスクも壊れる。その時代その時代に合わせた記録媒体に移していくことになるのだろうが、公文書はどうなるだろう。話し合いで政策を決めていく民主主義の国にとって公文書が保存されいつでも閲覧できる仕組みは屋台骨といっていい。良い制度ができることに期待したい。

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