2019年05月10日付

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約100万種に上る動植物が絶滅の危機にあるとの報告書を専門家が公表した。その膨大な個体数には驚きだが、原因に人の活動が影響していることにも改めて驚く。人間と動植物との共生の難しさを痛感させられる▼話の次元が少し違うが、人の暮らしと動物との関係に触れる機会があった。電力会社が停電防止のために電柱で行うカラスの巣の除去作業。取材をすると、諏訪地域や辰野町などの営業所管内で今季は約350カ所の巣を確認したという。昨季より少ないというが、これほどとは、とびっくりした▼数年前、市役所で停電に遭ったことを思い出した。住民票発行などに支障が生じて窓口で困り顔の人たち。近くの電線にカラスの巣の枝が接触し、漏電したことが停電の原因だったと聞いた。だが、多数の巣があることを知ると、停電防止も簡単ではない現状がうかがえる▼人と猫をめぐる話題もある。「猫の島」として有名な愛媛県・青島は、猫好きの“楽園”と言われて話題となり、見学に訪れる観光客もいる。一方で少なくなる島民に対して、猫が増え過ぎている課題がある。地元の市などは昨年、一斉に猫の不妊・去勢手術をしたという▼このようなケースを聞くと、人間と動物の関係を考えさせられる。必ずしも人間の思うようにはいかない動物との暮らし。人間の都合で犠牲になる動物たち。大幅な種類減少が発する警告は重い。

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