わなセンサー来年度導入 上伊那対策協

LINEで送る
Pocket

上伊那8市町村や関係団体でつくる上伊那鳥獣被害対策協議会(会長・白鳥孝伊那市長)は来年度、ニホンジカを中心とした被害防止対策の一環で、わなセンサーを導入する。わなの作動を感知して無線で通知する仕組みで、わなの見回りの負担を軽減し、捕獲数の増加につなげる狙い。同市が伊那市有線放送農協や信州大学と協力して開発したシステムを上伊那全体に広げる形で導入を目指す。

有害鳥獣を捕獲するためにはわなを増やす必要があるが、わなの見回りは狩猟従事者の負担が大きく、効率化が課題だった。同市は有線放送が運用する通信規格「LoRaWAN(ローラワン)」を活用して地域課題を解決するアプリの開発イベント「伊那ハッカソン」でわなセンサーのアイデアが出されたことをきっかけに、2016年度からシステムの開発や実証実験に取り組んできた。

わなセンサーは動物がわなにかかると、ワイヤでつながった端末から端子が外れ、スマートフォンなどに通知される。くくりわなやおりわなでも使うことができる。

ハッカソンからわなセンサーの開発に協力する信大農学部(南箕輪村)の渡邉修准教授は総務省所管の情報通信研究機構(NICT)の助成を受け、ローラワンの通信試験を実施。山などの死角に入ると電波が届きにくいが、見通しが良ければ約30キロ届くことが分かったという。

渡邉准教授はローラワンを活用したシステムについて、一つの中継機で広範囲をカバーできることやキャリア回線不要で低コストで運用できることを指摘。中継機の設置場所として有線放送の電柱など既存のインフラを使えるというメリットも挙げた。

同協議会は15日に開いた定期役員総会で、わなセンサーの来年度の導入に向けて今年度から中継機の設置場所の検討を始める方針を確認。端末や中継機は同協議会が購入し、猟友会員に貸し出す形で導入を目指す考えだ。

わなセンサーの開発に取り組んだ伊那市耕地林務課の担当者は「わなは毎日の見回りが必要だが、猟友会員の高齢化や仕事との掛け持ちもあって負担が大きい」と説明。「端末の量産のめどが立った」とし、「上伊那全体に広げていければ」と話した。

おすすめ情報

PAGE TOP