下島勲生誕150年で記念の講座 6月1日

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展示予定の品々を手にする下島大輔さん(左)と宮澤宏治さん

芥川龍之介をはじめ多くの文人や芸術家と交流のあった駒ケ根市出身の医師で俳人の下島勲(1869~1947年、俳号・空谷)の生誕150年を記念した講座「空谷 下島勲 芥川龍之介を看取った文人医師の交友録」が6月1日午後0時30分から、同市上穂南の赤穂公民館で開かれる。下島や芥川らが交わした手紙や句などの展示や、下島の交友をテーマにした講演を行う。

下島は同市中沢原出身。日清・日露戦争に軍医として従軍後、東京・田端に医院「楽天堂」を開業。医業の傍ら書画や俳句などを通じて芥川をはじめ室生犀星、久保田万太郎、小林秀雄、菊池寛、斎藤茂吉、小穴隆一など、多くの文人や芸術家と交流を深めた。中でも芥川とは親しく、芥川の勧めで出版した句集がきっかけで、幕末から明治初期に伊那谷を漂泊した俳人井上井月(1822~87年)が世に知られることになった。主治医としても芥川の最期を看取った。

下島や芥川らは、文士らとの集まり「道灌会」で酒を酌み交わしながら時に習い事を披露し合い楽しんでいたとされ、講座ではその雰囲気を味わおうと、能を指導する気賀澤嘉智子さんが、能を略した仕舞で「羽衣」を演じる。

続いて横浜市立大学人文社会科学系列の庄司達也教授が「下島勲と芥川龍之介~文人医師を慕う『田端の王様』」と題して講演する。

下島の養女の急逝の際に芥川が寄せた真筆の句を、芥川の遺品となったじゅばんで仕立てた掛け軸をはじめ、芥川から贈られた本人の写真や手紙、多くの文人・芸術家と交わした書簡、中沢の生家に残る下島の書などの作品も多数展示する。

下島の弟の孫で生家を継ぐ下島大輔さん(80)によると、下島と芥川は互いを「龍ちゃん」「空谷先生」などと呼び合い親しく付き合っていたが、「空谷は20歳以上年下の芥川の才能に、大きな尊敬の念を抱いていた」という。「教科書に出てくるような文人らと交流のあった地元の先人や、文学・芸術などに興味を持ってもらえる機会になるとうれしい」と講座への参加を呼び掛けている。入場無料。

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