諏訪市湖南小後山分校の記録 調査報告書刊行

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後山分校の調査報告書を刊行した大昔調査会の高見さん、五味さん、井出さん(左から)

諏訪地域の歴史資料の整理や活用に取り組む「大昔調査会」と県建築士会諏訪支部は、昨年秋に解体された諏訪市の旧湖南小学校後山分校の調査報告書「後山分校が残したもの」を刊行した。山間部教育の歴史と建築の2部仕立てで記録した。25日諏訪市博物館で開く「すわ大昔フォーラム」で概要を発表する。

 後山分校は江戸後期の寺子屋が起源。1968年3月末に児童減少で廃校となり、地元の資料類保管や映画撮影に利用されたが、同市は老朽化による安全面から解体した。分校関係者らの惜しむ声を受け、両会は調査団を編成。ドローン撮影や実測調査、地元のお別れ会の取材を行った。

A4判で36ページ。巻頭は校舎と講堂の外観や内部、お別れ会の写真で飾る。歴史編は、集落の歴史、後山教育の歩み、廃校後の活用を振り返る。建築編は、建築学的評価を写真付きで解説し、明治時代の茅ぶき校舎の写真や戦後の増築時の平面図なども収録。巻末に実測図面6枚が付く。

増改築は地元が大半の費用を負担し、青年団も学校を利用した。歴史編を執筆した大昔調査会の井出賢一さん=同市赤羽根=(62)は「地域の文化センター的な拠点だった。教育への思い、自分たちの学びの場として支えられていた」と話した。

児童増加で校舎は、入り母屋屋根の建物の上に切り妻の建物を増築した。「柱を追加し構造的によく考えられている」と建築編担当の同会員で建築士の五味光一さん=同市四賀=(64)は評価。「講堂は柱2本を組み合わせた。日本と西洋の建築技術を合わせて作った」と調査結果を述べた。

25日午後1時30分のフォーラムは、井出さんと五味さんがそれぞれ発表する。申し込み不要。参加費は入館料のみ。報告書は500部作成。1部1600円(税別)で頒布し、同日午後1時から館内のすわ大昔情報センターで販売を開始する。大昔調査会の高見俊樹理事長=同市大手=(62)は「地元が誇りに思える記念誌になれば」と話す。諏訪地域の主な書店でも扱う。問い合わせは高見さん(電話090・8328・2544)へ。

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