先代の意思継ぎリンゴ学習 東春近小児童に

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リンゴの摘花作業を体験する東春近小4年生。伊藤豊子さん(写真奥)も見守った

伊那市東春近小学校の4年生が7日、東春近田原の果樹園でリンゴ栽培の体験学習を始めた。先代園主で昨年12月に亡くなった伊藤一路さん(享年91)と、妻の豊子さん(88)が24年間にわたり、4年生に体験学習の場を提供。豊子さんと長男で現園主の寿彦さん(62)が、子ども思いだった一路さんの遺志を継いで今年も続けた。児童は伊藤さん一家に改めて感謝し、大玉に育つよう願いながら摘果作業を進めた。

リンゴ栽培に関わる一連の作業を事前学習してきた4年生たち。寿彦さんや県上伊那農業改良普及センターの職員に手順を教わると、青い実をたくさん付けた「ふじ」の木のもとへ。丸く大きく育った実だけを残し、周りの小さな実をはさみで間引いた。

雨脚が強まり作業時間は短縮されたが、児童たちは、農家の苦労や農作物の大切さを十分感じた様子。10月初旬には葉摘みを、11月には収穫を体験する予定で、「大きな実をつけるのが楽しみ」と会話を弾ませていた。

作業の様子を見守った豊子さんは「子どもたちの顔を見れただけでうれしい」。一路さんには、物事をやり遂げる喜びや命の大切さを伝えたいとの思いがあったといい、「自然を愛し、命を大切にする子になってくれたら。私も体の続く限り、遺志を継いで続けていきたい」と語った。

同校は今年2月、リンゴ体験学習でお世話になった人への「感謝の会」を開き、天国の一路さんに感謝の気持ちを伝えた。

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