2019年6月14日付

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バブル期の就職活動をコミカルに描いた映画「就職戦線異常なし」(1991年公開)。好景気に沸いた時代の就職活動をテーマにした作品だ。今見返すと当時の浮かれた雰囲気に隔世の感があるが、売り手市場が続く現代の就職戦線にも通じる部分があるように感じる▼映画にはバブルの末期、就職活動に奔走する若ものたちが登場。多くの学生が大手企業への就職を志す中、主人公は理想と現実に悩みながらも進むべき道を模索する。メッセージ性のある作品とは言い難いが、就活を機に人生を真剣に考える主人公の姿には共感を覚えた▼現代の就職戦線に目を向けると、売り手市場が叫ばれる一方で学生の大手企業志向が強まっているそうだ。人気企業ランキングにはおなじみの総合商社や旅行代理店などの大手が名を連ね、中小企業との格差が広がっている▼岡谷市で4月27日に開かれた諏訪地域合同就職説明会でも学生の参加は低調。製造業を中心に97社が参加したのに対し、学生は48人にとどまった。会場には「文系学生歓迎」「転勤なし」といった張り紙もあり、人材不足の深刻さがうかがえた▼「諏訪の製造業で働きたい」。ここ最近取材先で出会った学生から何度か耳にした言葉だ。彼らに共通するのは地元製造業の実力を知っていること。人材不足の解決に特効薬はないだろうが、未来を担う彼らの熱いまなざしに答えがあると信じたい。

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