住民、自主防災に力 小和田の大火から1年

LINEで送る
Pocket

更地となり、新たに民家の建築も進む諏訪市小和田の火災現場

更地となり、新たに民家の建築も進む諏訪市小和田の火災現場

諏訪市小和田の住宅密集地で発生し住宅など計9棟が全焼した大火から26日で丸1年を迎えた。火災現場の一部は更地となり、全焼した建物も再建の動きが出ている。火災を教訓に地元では「自分たちの地域は自分たちで守る」という意識が高まり、自主防災に力を入れ始めている。

火災は昨年6月26日午後6時46分ごろに発生した。木造2階建ての民家から出火し、住宅など9棟を全焼、部分焼を含めると計19棟に被害が及んだ。諏訪署は出火原因について「調査中」としている。

大火から2カ月後、火災現場に隣接する湯小路区では当時の藤森孝区長(68)が、区内にある消火栓などの位置を示した独自のマップを製作した。消火活動の際に消火栓の位置を把握する住民が少ない点に気付いたからだ。その後、マップをもとに実際にホースを消火栓につなぐ訓練も実施し、地域住民の防災意識を高めた。

住宅密集地で消防車両が現場近くまで入れず、ホースを長くつなぎ合わせて消火活動に当たる光景があった。伝柳町区では消火ホースを備えていなかったことから、市の助成金でホースや筒先、格納庫などを用意する準備が進んでいる。今年7月以降に順次配備する予定だ。

また、防火だけでなく、幅広い防災に対応するため、伝柳町公民館横に防災倉庫を設置し、発電機やヘルメット、折り畳み式リヤカーなどを収納する計画。中村彰夫区長(62)は「もしものときに備えることが重要」と強調する。

時間帯によっては、高齢者だけで初期消火を担う必要も出てくる。そこで新小路区では、甲立寺の敷地内に地上式消火栓を設置した。地下にある消火栓とは違い、重いふたを開ける手間もなく、放水活動ができる。大火で自宅の窓ガラスが割れ、植木の一部が燃えたという荻原末裕さん(90)は「改めて火の恐ろしさ、初期消火の重要性を感じた」と話した。

おすすめ情報

PAGE TOP