無藝荘に彼岸花 小津監督自宅から受け継ぎ

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無藝荘の庭先に彼岸花の球根を植える(左から)小津亜紀子さん、徳永英明さんら

小津安二郎監督(1903~63年)のめいの小津亜紀子さん(70)=千葉県野田市=が10日、小津監督が晩年の仕事場にした茅野市北山の無藝荘を訪れ、小津家に受け継がれる彼岸花の球根を無藝荘の庭先に植えた。開花時期は9月ごろで、同市で開く第22回小津安二郎記念・蓼科高原映画祭(9月21~29日)と重なる可能性があるという。

球根は、鎌倉にあった小津監督の自宅を処分する際、弟の信三さん、ハマさん夫妻が受け継ぎ、千葉県野田市で大切に育てていた。その後、同市に住む亜紀子さんに受け継がれ、自宅の庭に根付いていた。

亜紀子さんの自宅の庭じまいをすることになり、昨年、無藝荘に球根を移す計画が持ち上がったという。10日は亜紀子さんと、パートナーでオフィス小津顧問の徳永英明さん(79)が無藝荘を訪れ、小津監督の自宅にあった赤い花と、俳優の笠智衆さんからもらった白い花の計約2キロの球根を持ち寄り、地元関係者2人と無藝荘の庭先に植えた。

亜紀子さんは「(小津監督は)赤が好きでした。無藝荘に似合うと思う。わっと咲いて風に揺れる彼岸花が好き。毎年きれいな花を付けてほしい」と願っていた。蓼科観光協会無藝荘運営委員長の桑野眞さん(63)は「小津監督ゆかりの彼岸花をいただきありがたい。無藝荘に花を添えてくれると思う。大切に管理していきたい」と話していた。

茅野市の映画祭実行委員会は今年度、新たに「彼岸花プロジェクト」を始めた。亜紀子さんから寄贈を受けた球根を富士見高校の生徒に託し、学校敷地内にあるほ場の周囲に球根を植えて育てているほか、小津監督の映画を鑑賞したり、映画の内容を反映した授業をしたりして、小津監督の精神に触れている。

小津監督の晩年の作品に「彼岸花」(1958年)があり、今年の映画祭で上映される。

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