カワウから漁場守れ 天竜川漁協第3区支部

LINEで送る
Pocket

追い払いの花火の音に驚いて隊列を乱すカワウの群れ

伊那市や南箕輪村の天竜川で、天竜川漁協第3区支部の有志らが、漁場をカワウから守ろうと奮闘している。カワウの飛来数の確認を兼ねて追い払い作戦を試行。アユの友釣りが解禁される前の6月16日から早朝の見張りを始め、雨の日も欠かさず河原に立っている。

大群が通過―と、下流から情報が入った。南の空に姿を見せたV字編隊が三峰川合流点の上空にどんどん近づいてくる。250羽を超える大きな群れだった。3発、4発とロケット花火を打ち上げると、大群は隊列を乱し、西方に進路を変えた。

カワウは魚食性で、1羽が一日に食べる量は約500グラムといわれる。アユに換算すると10匹分にも相当する。去年の友釣りは出だしこそ好調だったが、7月下旬から釣れなくなった。原隆義支部長は「投網にも入らなかったところをみると、根こそぎ捕られてしまったのだと思う」と話す。食害を防ぐため、今季は有志で追い払いを行い、効果をみることにした。

見張りは午前4時半から。支部管内の数カ所に分かれ、無料通信アプリ「LINE(ライン)」を使ってカワウの通過情報を共有。三峰川合流点付近でロケット花火を打ち上げ、追い払う作戦だ。カワウは飛行ルートも時間も日によってまちまち。群れの大きさも違い、水面ぎりぎりを飛んでいく日もある。

「とにかく利口で忍者みたい。今風に言えば、まるでステル ス。雨が降っていようが、川が濁っていようがやつらはやってくる」。早起きが1カ月続いている有志からは「もはや消耗戦だな」という声も聞かれる。

「釣れなくなってしまうと釣り人が来なくなる。その結果漁協の収入が減れば稚アユの放流量も少なくなる」と負の連鎖を心配する組合員。原支部長は「梅雨が明ければ本格的なアユ釣りシーズン。それまでは漁場を守り、釣り人に十分な数のアユを残してあげたい」と話す。追い払いの効果を見ながら、しばらくは見張りを続ける方針だ。

おすすめ情報

PAGE TOP