アート・デリバリー事業 伊那芸術文化協会

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伊那芸術文化協会のアート・デリバリー事業で、パステル塗り絵を体験する「春富ふくじゅ園」の利用者たち

NPO法人伊那芸術文化協会(事務局・伊那市)は今年度、市社会福祉協議会が運営する3カ所の高齢者福祉施設で「アート・デリバリー事業」を始めた。協会員らが出向いて、施設利用者を対象に絵画や茶道などの体験プログラムを継続的に実施。リハビリや脳内活性、生きがいづくりに「アートの力」を生かそうという活動で、県芸術文化協会長でもある松山光理事長によると、県内では先駆的な取り組みという。

高齢化が進展する中、高齢者福祉に貢献すると共に、生涯にわたって芸術・文化に触れる社会づくりを推進していきたいと計画。先導的な活動を支援する日本郵便の助成事業に採択された。来年1月にかけて3施設で8回ずつ、計24回のプログラムを実施。生け花や大正琴、フラメンコなどもあるという。

23日は、協会理事で画家の奥村憲さん(77)=同市中央=らが、市デイサービスセンター「春富ふくじゅ園」(西春近)を訪れた。利用者22人はパステル塗り絵を体験。茶こしで削ったパステルを脱脂綿に付け、バラや富士山の下絵に色を乗せていった。

「とてもお上手ですよ」と協会スタッフ、「何にでも挑戦したいという性分。絵をやったことはないですが、楽しいですね」と93歳の利用者の女性。会話を楽しみながら手先を動かし、塗り絵を額に入れてもらうと「絵心があるかしらねぇ」「家族に見せたい」とほほ笑んだ。

「こうした事業は英国で活発に行われているが、国内では都市部のごく一部にとどまる」と松山理事長。「アートでクオリティーオブライフの向上に貢献したい。伊那から発信し、上伊那、全県へと広がっていけば」としている。

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