恒久平和へ誓い 伊那「少年の塔」慰霊祭

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「少年の塔」の前で花をたむける参列者

太平洋戦争中に上伊那から満蒙開拓青少年義勇軍として旧満州(現中国東北部)へ渡り、祖国の地を踏むことなく亡くなった青少年を追悼する慰霊祭が3日、伊那市の伊那公園内に建つ「少年の塔」前で行われた。主催する上伊那教育会の関係者や、義勇軍帰還者の北原和夫さん(90)=同市西町=らが参列。90人余の冥福を祈り、恒久平和へ誓いを新たにした。

塔の前で黙とうし、花をたむけて手を合わせた。林武司会長は、青少年の送出に教育会が関わった歴史にも触れながら、「戦後74年を過ぎてなお、この上伊那教育会の負の遺産を決して風化させることなく、真摯に学び、永久平和への努力を改めて誓う」と追悼の言葉を述べた。

 義勇軍の隊員だった北原さんは、鉄れい訓練所に入所。訓練中に終戦となり、その後、ソ連の命令で奉天の軍事工場などで重労働を強いられた。

北原さんはこの日、「明けても暮れても重労働。飢えと寒さ、熱病。朝になれば息絶えている犠牲者が続出し、そのありさまは筆舌に尽くせぬものがあった」などと振り返った。「20歳前の青少年が祖国の土を踏むことなくして亡くなり、さぞかし無念であったろう」とし、「この経験は忘れることができない。苦しいところを生きてきて、平和の尊さをつくづく思う」と語っていた。

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