自動運転推進へ伊那市で市民と対話 内閣府

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自動運転に対する期待や課題について意見を交わす参加者

内閣府は5日、自動運転の推進に向けて市民と対話する「市民ダイアログ」を伊那市長谷の気の里ヘルスセンター栃の木で開いた。同市では昨年2月と11月、自動運転の実証実験を道の駅「南アルプスむら長谷」を拠点に実施。自動運転の実証実験を行った地域で市民ダイアログを開くのは初めてで、 さまざまな立場の市民と有識者が自動運転に対する期待や課題について意見を交わした。

内閣府は科学技術イノベーションの実現に向け、府省や分野の枠を超えて基礎研究から実用化、事業化を見据えた取り組みを推進する戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)を進めており、自動運転は12ある課題の一つ。市民ダイアログは自動運転に関する市民の理解向上を目的に開いている。

交通、物流、観光の事業者や教育、医療、福祉関係者、大学生、高齢者、子育て中の母親ら約20人が参加。2班に分かれ、SIPの自動運転関係の有識者らと「移動に関する課題・期待、住み続けたいまちとは」「自動運転の活用、これからの移動サービス」をテーマに意見を出し合った。

同市では都市部と比べて公共交通機関が少なく、路線バスの撤退もあって「車がないと生活できない」という指摘や、「お酒を飲んだ後の交通手段がない」「中学生や高校生が通学に利用しているが、本数が少なく、時間に縛られる」など移動に関する課題が挙がった。農村部では軽トラが農作業や移動に使われていることから軽トラの安全運転支援システムの充実を求める意見もあった。

自動運転に対しては、事業者にとっては運転手不足の解消やコスト削減につながるとの期待がある一方で、「今のままでは(利用者にとっては)便利にならない」とし、24時間運行など自動運転ならではのサービス充実を求める声が上がった。

同市のような中山間地では「狭い路地を入っていくのは難しい」「幹線道路を走らせても停留所まで行けない人もいる」との課題が出されたほか、無人運転の場合の事件や事故、病気、けがなど緊急事態に対する対応への懸念もあった。

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