フランス人の生き方紹介 無藝荘で賀来さん

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無藝荘セミナーでフランス人の定年後の生き方を語る賀来さん

茅野市で9月21~29日に開く第22回小津安二郎記念・蓼科高原映画祭のプレイベント「無藝荘セミナー」が6日、茅野市北山の小津安二郎記念館「無藝荘」で始まった。蓼科で山荘生活を送る学者や文化人を講師に招く新企画で、初回は元外交官の賀来弓月さんが「フランスで考えた定年後と老いの生き方」と題して講演。老いを美しいものと捉え、人生を楽しむフランス人の生き方を紹介した。

賀来さんは1939年愛知県生まれ。外交官として欧米を中心に海外生活を送り、60年にわたってフランス人と交流した。2006年から10年間は仏カトリック女子修道会の老人ホームに通い、高齢者介護の奉仕活動を経験した。

講演で賀来さんは「フランス人は老いに対して美しく楽しく穏やかな気持ちを持っている。人間が生きることに対して理解が高く、老いをたたえる言葉もたくさんある」と指摘。「病気になっても生活の質を選び、自分を生かし、生を全うしたいと願う。老人ホームで『もう死にたい』と言った老人に1人も会ったことがない」と話した。

その上で「老いを重ねたからこそ見える美しい景色があると思っている」と語り、老夫婦の穏やかな生活や、自然の爽快さと美しさ、子どもや孫との家族愛、友人との絆、歴史・学術・芸術・文化・生活様式・建築・風景の遺産を堪能することに「生きている喜びを感じようとする」と話した。

セミナーは映画祭実行委員会が主催し、別荘利用者や地域住民ら約60人が参加した。自由と平等、博愛を尊重する徹底した個人主義に基づき、老いを前向きに捉えるフランス人の生き方に感心している様子だった。

次回は28日午後1時から開き、元気象庁高層気象台長の牧広篤さんが「お天気博士・藤原咲平と霧ケ峰」をテーマに講演する。21日午後1時には元無藝荘火代番の柳澤徳一さん企画の講演会もあり、堀ノ内病院(埼玉県新座市)名誉院長の小堀鴎一郎さんが「大往生~我が家で迎える最期」と題して話す。

いずれも入場無料。問い合わせは無藝荘火代番の藤森さん(電話090・2235・6347)へ。

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