2019年8月9日付

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「わがままファースト」。妙に印象に残った。7月28日に開かれた諏訪ロータリークラブの講演で、京都産業大学名誉教授の所功さんが今の日本を「自分さえよければいい『わがままファースト』が横行している」と指摘した▼自分の利益や都合を優先する意味での「自分ファースト」に似る。小紙統合版8月3日付の、国内外のニュースを掲載している4、5面に驚いた。国々の「自分ファースト」の“オンパレード”と映ったからである▼日韓は輸出規制をめぐって互いに譲る気配を見せず―。ロシア首相は択捉島を「われわれの領土」と訪問強行―。米大統領は中国からの輸入品ほぼ全てに制裁関税拡大―。米ロは中距離核戦力全廃条約が失効した責任のなすり付け合い―▼かなり前になるが、伊那食品工業の現在は最高顧問を務める塚越寛さんの講演に教えられた。塚越さんは社員に対し、車で出勤する時に会社へは右折せず通り越してUターンするなどして左折で入り、スーパーなどでは建物から最も遠い駐車スペースに車を止めるように諭していると語った▼右折には対向車が途切れるまで後続車を待たせることになり、建物に近い駐車スペースは高齢者や妊婦らのために空けるべきとの考えからだそうだ。根底にあるのは思いやりの心。「わがままファースト」でなく、自分を大切にすることで他者も大切にできる「自分ファースト」でいきたい。

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