2019年08月19日付

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戦争や平和を考える行事が多い8月。令和に入って初めての戦没者追悼式が各地で行われている。戦争経験者が亡くなったり、高齢化が進んだりする中、史実を正確に引き継ぐことが難しくなってきている▼先日、茨城県出身の知人と話していてこれまでの当たり前がそうでもないのかと感じたことがあった。諏訪や上伊那では8月15日の終戦の日のほか、広島原爆の日の8月6日、長崎原爆の日の8月9日に1分間の黙とうをする放送が流れる地域が多い。一方、知人の地元は6日や9日にこういった放送が流れることはないそうだ▼知人は諏訪に来て放送を聞き「驚いた」と話していた。もちろんその点だけで、戦争や平和に対する関心度を測れるものではないが、地域を挙げて続く伝統は風化を防ぐのに大事だろう▼「二度と戦争を起こしてはいけないという思いを託してくれたので、戦争を起こしてはならない」。8月6日に諏訪市で開いた平和の鐘を突く催しに参加した中学3年生は昨年の広島派遣事業で被爆者の話を聞き、「思いを託された」と感じたという。直接会って話に触れたからこその言葉かもしれない▼8月は平和に関する行事が他の月より多いが、以前と比べて取材の機会は減っている気がする。終戦から74年たち、不戦の思いをどう引き継ぐのか。当事者の声を聞くことが難しくなっているからこそ、継承が一層重要になってくる。

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