2019年08月20日付

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長い休みの最終日、大人でも「あすから仕事か」と思うと、沈むとまではいかないまでも、気持ちはそう軽くはない。子どもであればなおさらか。日本の子どもの自殺率が上昇する中、1年で最も自殺者の多い時期が、今年も迫っている。命を救うのはもちろんだが、沈んだ気持ちを少しでも明るくしてあげる配慮も周囲には求められている▼内閣府などが1972~2013年の調査に、新たな分析を加え18年8月に公表したデータによると、中高生が自殺した日は9月1日、小学生は11月30日が最も多く、06~15年度の10年間では8月下旬、9月上旬、4月中旬が多いという▼動機は意外にも「いじめ」や「友人関係」ではないらしい。数ある理由の中で「親子関係の不和」や「家族からのしつけ・叱責」「学業不振」と、家族関連の要因が上位を占めている▼特に夏休み終盤および休み明けに多い理由として専門家は「親子関係などの要因はあっても休み中は安全な家庭にいられる安心感がある。休みが終わることに、心理的プレッシャーや精神的動揺が加わってくるのでは」と分析する▼子どもにとって家庭は外敵から守られ安心して居られる“要塞”であるはず。にもかかわらず家族間の問題を発端に、安心できる場でなくなるのは逃げ場を失うことになる。小さなSOSの見落としはないか。日頃の家族関係の在り方が子どもの自殺防止につながる。

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