伊藤長七の教育に学ぶ 来月20日に勉強会

LINEで送る
Pocket

9月からの勉強会に向け準備する渡邉支部長(左)と河西事務局長

明治末から大正時代にかけて、全人教育や子ども中心主義を論じ実践した諏訪市四賀出身の教育者伊藤長七の研究会「寒水会」(本部東京)の諏訪支部が設立される。初回勉強会を9月20日午後6時に諏訪教育会館で開催。2カ月に1回、教育論を主にした論述の読み合わせを行い、人物像や生き方を学び深める。

長七(1877~1930年)は、諏訪清陵高校前身の諏訪郡育英会、県尋常師範学校(現信州大学教育学部)を卒業。東京高等師範学校でも学んだ。諏訪の学校で児童の自主性を重んじた指導をしたが教育界では容認されず小諸に赴任後、信州を離れた。

東京の教諭時代に、女子教育や中高一貫教育の大切さ、詰め込み教育の弊害などを新聞連載で論じた。府知事の勧めで開校した府立第五中学校(のち都立小石川高校、現都立小石川中等教育学校)の初代校長に抜てき。独創的な教育で自由でのびやかな校風を作り、自由主義教育の象徴として知られている。

また、明治時代に大臣を務めた岡谷市出身の渡辺千秋、国武、千冬の「渡辺3大臣」とつながりがあり、地元出身者と共に、新渡戸稲造や夏目漱石など中央の教育・政財界人と交友関係が広かった。

寒水会は、旧制諏訪中学(現諏訪清陵高)第一校歌と五中の校歌を長七が作詞した縁で、小石川の同窓会と清陵同窓有志でつくる。2007年に東信、今年3月には東京で顕彰フォーラムを開催。郷里諏訪での支部設立の働きかけもあり、諏訪地域の教育関係者を中心に立ち上げた。

勉強会で扱う文献は、36歳の長七が新聞で論じた「現代教育観」57編、論文を寄せた信濃教育会刊行の「信濃教育」などを用いる。活動は、小諸での研究や小石川の教育などの研修、伝記著者関係者との連携も図り、ゆくゆくは第3回フォーラムを諏訪で開催したい考えでいる。

諏訪支部長は諏訪教育会理事の渡邉文雄さん(65)=岡谷市=。渡辺3大臣の同族で、国武没後100年に関して資料を調査する中で郷土の偉人に関心を深めた。「追われた諏訪での名誉回復にとの思いもあった。現在の教育に通じるものがあるので、若い教員にも参加してもらい、少しずつ学んでいきたい」と話し、広く参加を呼び掛ける。

問い合わせは渡邉さん(電話090・5542・5242)へ。

おすすめ情報

PAGE TOP