駒ケ根市内で熊9頭捕獲 昨年上回るハイペース

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駒ケ根市内で熊の目撃情報が相次ぎ、市は7月から今月23日までにツキノワグマ9頭を捕獲した。昨年同期と比べ6頭増のハイペース。市は県などの指導に沿い、熊に人への恐怖感を与えて人里に再び出て来させない「学習放獣」を実施し、麻酔を掛けた後、山奥に運んで放している。捕獲おりに入った熊は全て違う個体と見られ、県は「学習放獣の成果が現れている」とみている。

駒ケ根市内では6月下旬、南部の南割区や福岡区などで目撃情報があり、市農林課は地元猟友会の協力を得て捕獲おりを仕掛けた。7月12日には駒ケ根高原に仕掛けたおりへ体重63キロ、推定年齢7~8歳の雄が入ったのを皮切りに、雌雄、年齢ともさまざまな熊が捕獲された。

最も小さい熊は今月21日の体重38キロ、体長113センチの雄(推定年齢4歳)、最も大きな熊は同23日の体重71キロ、体長129センチの雄(同10歳)だった。おりは猟友会員が毎朝5時ごろに確認。熊がいる場合は市に報告し、市は県、県は生態に詳しい専門家に連絡し、麻酔を打って体格を測った後、奥山へ放す。学習放獣は熊がおりへ入り、麻酔をされるだけで「十分、人への恐怖心を与えられる」とし、過去に行った刺激性のあるスプレーの噴霧を「今はしない」という。

県上伊那地域振興局林務課によると、今年は駒ケ根だけでなく上伊那の各市町村で頻繁に熊が目撃されているが、「上伊那全体の捕獲数は昨年並み」という。人里への出没理由は「諸説ある」としながら「春先の低温で樹木の花芽が凍り、餌となる木の実が少ないため、餌を探しに現れるのではないか」と予測する。

今のところ人や作物への被害報告はないが、県は「被害があれば捕殺もする」としている。同市農林課では「熊の出没が収まるまでおりを設置する一方、目撃や捕獲情報を随時広報し、注意喚起を続けたい」と述べた。

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