上伊那とネパールの助産師ら 駒ケ根で交流会

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ネパール・ポカラ市と上伊那地方の助産師が産後の乳房ケアなどについて学んだ交流会

上伊那地方で活動する助産師6人と、駒ケ根市と国際協力友好都市協定を結ぶネパール・ポカラ市の助産師や看護師5人が28日、互いの技術や経験を話す交流会を同市下平の一心館で開いた。日本人助産師は産後の母親に必要な乳房ケアの方法などを説明。ポカラの助産師は「正式なケアを習ったのは初めて。帰国したら病院で実践したい」と意気込んだ。

一行は、国際協力機構(JICA)の協力事業「母子保健プロジェクト」を委託された同市の市民組織「ネパール交流市民の会」が招へいし、19日から31日まで上伊那地区の医療機関で研修を受けている。同プロジェクトでは妊産婦や乳幼児の死亡率引き下げを目標にしている。

交流会では、44年間にわたってお産に携わる幸助産院の川手幸子さん(73)=同市福岡=が、母乳が出にくい妊産婦の乳房マッサージを実演。「乳房をもんだ時、お母さんに苦痛を与えるのは禁物。相手の表情を見ながらすると力を加減できる」と助言した。

ネパールでは陣痛促進剤の多用や容易な帝王切開の判断など、医療従事者本位の出産が少なくないという。川手さんは「出産は母子の健康を最優先に考え、助産師は妊産婦の心に寄り添う対応が必要。そうした心配りが研修生に伝わればうれしい」と話した。

マッサージを覚えたポカラ市シスワ病院のニルマラ・ポウデル看護師長(45)は「効果が出る方法を学べてよかった。帰国後に実践したい」と喜び、「ポカラでは自然分娩(ぶんべん)の方が危険という認識があるが、研修では危険を回避し、安全性を保つ分娩技術が参考になった。お母さんの立場に立ったケアは医療現場に浸透させたい」と話していた。

交流会の模様は、インターネット回線を使った映像でポカラ市にある駒ケ根母子友好病院へ生中継し、現地スタッフの研修にも役立てた。

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