2019年09月04日付

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9月1日は「防災の日」だった。政府の総合防災訓練はマグニチュード7・3の首都直下地震を想定。各閣僚は徒歩で首相官邸に集まり、災害時の対応を確認した▼政府が2013年にまとめた推計では、首都直下でのマグニチュード7クラスの地震は30年以内に70%の確率で発生。建物倒壊と火災により最大約2万3000人が死亡、約61万棟の建物が被害を受けるという。途方もない数字である▼一極集中の裏返しとも思えるが、地方だって安心はできない。災害はいつどこで起きるか分からない。そのための防災訓練である。例年は取材で回ることが多いが、今年は地区の役員になっていることもあり、何年かぶりに地元の訓練に参加した。家族と歩いて1次避難場所へ。さらに地区の公民館へ避難した▼都会ほどではないのだろうが、集まってみると結構な人数である。大災害でもし避難所になったら、これだけの人を収容できるのか、うまく運営していけるのか。地域の大小はあれど共通した課題だろう▼16年の熊本地震では避難所の運営が課題とされた。行政任せで被災者が“お客さん”になってしまい、住民同士で助け合う「共助」の意識が欠けていたためという。災害による混乱で行政の手が回らない可能性もある。ある自治体の防災担当者は避難所では誰も「被災者であり、支援者である」と強調する。日ごろから考えておきたい視点である。

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