特殊詐欺被害が過去最悪 岡谷市が非常事態

LINEで送る
Pocket

特殊詐欺の被害額が過去最悪となっている岡谷市は6月30日、今井竜五市長が非常事態を宣言した。26日現在の被害総額は4000万円を超えており、会見した今井市長は「極めて深刻な状況」と危機感をあらわにし、被害根絶に向けて啓発活動に全力を尽くす決意を示した。

同市内で確認された特殊詐欺の被害は6件で被害額は4071万4584円となり、すでに昨年1年間の1492万2359円(計8件)を大きく上回っている。内訳は還付金詐欺が3件、架空請求詐欺が2件、オレオレ詐欺が1件。特に今月に入り、市職員をかたる還付金詐欺の被害が相次いでおり、不審電話の情報も連日、市や岡谷署に寄せられている。被害者は6人中5人が70歳以上の高齢者となっている。

被害防止に向けては、市役所の各課窓口や市のコミュニティーバス「シルキーバス」内などに注意喚起用の掲示を行うほか、1階ロビーに関連するパネルなどを展示していく。市の広報誌で特集を組むほか、ホームページなどでも積極的に情報を発信する。岡谷署と連携し、市職員向けの研修を行い、地区やグループの交流事業に招かれた際にも注意を呼び掛ける。

会見で今井市長は宣言文を読み上げ、「被害に遭われた方は生活の基盤を失い、精神的苦痛は計り知れない。特殊詐欺の犯人を寄せ付けない環境づくりのため地域力の発揮をお願いしたい」と語った。同席した久保田正史署長は「市民が被害に遭わないよう、警察も全力で活動していく」と力を込めた。

同署によると、不審電話が相次いでいる還付金詐欺の手口は「市福祉課」「市社会保険課」など実在しない名称の部署に所属しているとかたり、金融機関の店舗以外のATMで携帯電話で指示する。還付金を受け取るために必要な「整理番号」とだまして、送金金額を決める画面で「99」から始まる6ケタの番号を入力させ、指定口座に振り込ませる。特殊詐欺は検挙率が低い傾向があり、久保田署長は「電話が来たら行動する前に家族に相談」「息子や孫との間で合言葉のようなものを決めておく」などして「被害防止につなげてほしい」と訴えた。

おすすめ情報

PAGE TOP