2019年09月19日付

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サウジアラビアで石油施設が攻撃されたというニュースが伝えられた。攻撃に使われたのは小型無人機ドローンとみられている。無線操縦や自律飛行が可能であり、兵器にはもってこいということだろう▼もともとは軍事目的で開発された歴史があるというから必然の流れかもしれないが、物流や災害対策などさまざまな分野で活用が期待されていただけに、冷や水を浴びせられた思いである。だが、今、世界中の軍隊がこうしたロボット兵器の開発にしのぎを削っているという。人間を介さず人工知能(AI)が自らの判断で人間を攻撃する自律型兵器の導入も近いとされる▼専門家によれば、自国の兵士の犠牲を減らせるメリットがあるという。どのような兵器を使うにせよ、人の命を奪うことに変わりはない。戦争への抵抗感が薄れることに危機感を感じる▼もちろん機械だから故障や不具合もあり得る。誤作動すれば取り返しがつかない事態になる。SF映画ではロボットが暴走したり、自ら意志を持って人間に反乱を起こしたりするが、近い将来、現実になるかもしれない▼8月にAIを備えた殺人ロボット兵器の規制に関する国連の専門家会議が開かれた。しかし、兵器開発を進める国々は法的拘束力のある規制には消極的で開発競争は止まりそうにない。かつての核開発競争を繰り返すようなことにならないか。まさに人類の英知が試されている。

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