通り町商店街を木製の置物に トールペイント

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通り町商店街をトールペイントの置き物で制作している小平さん

通り町商店街をトールペイントの置き物で制作している小平さん

伊那市荒井の元小学校教諭、小平和夫さん(62)が、トールペイントの木製置き物で同市の中心商店街・通り町を制作している。大きさは実物の62分の1。6月末までに54棟の建物が完成し、1丁目から3丁目まで約300メートルある通り沿いの街並みが、間もなくつながる。

厚さ5センチのヒノキの角材を建物の形に加工し、正面部分をアクリル絵の具で着色する。シャッターが下りている空き店舗も、現在の姿として忠実に描いている。
 学生時代から考古学が好きで、発掘や遺構の計測・図化に取り組んだという小平さんは、一軒一軒を何度も見に行っては図化し、見えるままに描く。最初に作った置き物が実物の62分の1の大きさだったため、以降の建物の縮尺をそれに合わせた。

退職後、トールペイントの講座を受講したことがきっかけだった。初めは米国風の建物を描いていたが、看板建築の魅力に引かれ、昨年11月、地元の通り町の店舗1軒を試作した。面白くなって、隣、その隣と作っていくうちに商店街が出来上がり、ついには8階建ての「いなっせ」ビルも、書棚を兼ねた置き物として作り上げてしまった。

商店街の歴史を調べながらの創作で、「大火に遭ってもよみがえらせてきた商店主の意気込みや、建築に関わった職人の技術と工夫がそれぞれの建物から伝わってくる」と小平さん。「伊那の人たちにしてみれば、商店街は自分自身を確認できる大事なもの。だから古里を離れて暮らしていても郷愁を感じるのだと思う。私もこの街が好き。昭和レトロだけでない、いろいろな思いを形に残したい」と話している。

作品は非売品で、妻が営むアンティークとハンドメード小物の店「グリーンゲイブルズ」に飾っている。営業は午前10時~午後7時。不定休。問い合わせは同店(電話0265・98・8640)へ。

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