区域や計画の原案提示 中アの国定公園化

LINEで送る
Pocket

環境省は、中央アルプスの国定公園化に向けて公園区域を定める指定書や公園計画書の原案を作成し、30日まで意見公募(パブリックコメント)を実施している。3月に公表された県案から変更点はほぼ無い。原案によると、現行の県立自然公園の指定区域をそのまま国定公園に移行し、希少な自然を保護する「特別保護地区」を千畳敷カールなど一帯の176ヘクタールに新設する。同省は、中央環境審議会への諮問・答申を年内に済ませ、来年3月の官報告示で正式指定となる見通しを示した。

今年3月の県からの国定公園指定の申し出を受け、原案を作成した。今月3、4日には同審議会委員の現地視察があり、同省では委員らの意見や意見公募の結果を踏まえた変更点を11月に示す予定。同省自然環境局は「年度内の指定を見据え、着々と進めたい」とする。指定されれば国定公園は全国で57カ所目、県内では4カ所目となる。

中ア国定公園のテーマは「アルプスの自然と山のくらし~氷期からつづく山・谷人が守る山」。指定区域は、中南信地方13市町村にまたがる3万5116ヘクタールで、千畳敷カールや濃ケ池などの氷河地形や、希少な高山植生が形成される高山帯が中心。公園区域は、環境保護や開発の規制が強い順位に特別保護地区や第1~3種の特別地域、普通地域に分類している。

特定保護地区に設定する千畳敷カールや濃ケ池などの一帯では、原則すべての動植物の捕獲・採取を禁止する。自然公園法で県立自然公園では同保護地区を指定できず、これまでは県の条例で種を指定して禁じてきた。

一方で、国定公園化による知名度向上を生かし、利活用の推進を図る。計画には、山岳や景観、自然とのふれあいを楽しめるように宿舎や展望施設、避難小屋の新設計画、車道・歩道の整備計画などが含まれる。同省によると、国管理の国立公園に準ずる位置付けの国定公園の管理は県が担い、県や地元自治体が計画を具体化していく。

おすすめ情報

PAGE TOP