2019年10月7日付

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10年以上前から行っている小銭貯金が、このところ伸び悩んでいる。帰宅後、ポケットに残った少額の小銭を貯金箱に入れ始めたのが習慣化して、何となく続いている▼小銭が増えないのは、カード決済の割合が増えているため。来年の東京五輪・パラリンピックに向けて国が促すキャッシュレス化を体感してみようと、これまでのネット通販などに加え、コンビニエンスストアなど日常の買い物にも取り入れてみた▼分かってはいたが、現金の受け渡しがないため取引が早く便利。非接触型決済の所要時間は平均8秒で現金より20秒短いとのデータもある。ただ手持ちの現金が減る感覚がないので、使い過ぎが心配になる。当然、現金払いで受け取っていたお釣りの小銭は手元に残らない▼国がキャッシュレス化を進める狙いは、決済方法を国際水準に近付けることや、徴税の徹底、犯罪防止などとされる。一方で心配なのが個人情報の乱用だ。買い物した商品や場所、日時といったデータを組み合わせれば、趣味や嗜好、行動など、個人が丸裸にされる可能性がある。令状なしに会員の個人情報を捜査機関に提供した「Tカード」の事例も記憶に新しい▼個人情報やプライバシーへの環境整備が不十分なまま、データ収集ばかりが進むとすれば問題だ。消費増税に伴う国や地域のポイント還元の取り組みもあるが、電子決済の特性を理解して賢く活用したい。

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