2019年10月08日付

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「小商い」というのは、あまり耳慣れない言葉だった。最初の印象は「何のことだろうか」。よく聞けば、単なる「小規模で行う商売」ではなく、自分の特技や趣味を生かした小さな起業を指すのだそうだ▼その小商いを地域の活性化につなげようと、下諏訪町が地域おこし協力隊を中心に取り組みをしている。誰でも気軽に挑戦しやすい小さな起業に着目。移住者を含め、「自分らしい仕事を始めたい」と思う人たちの創業を支援し、魅力的な地域をつくる▼全国の小商いの実践者や支援する人を講師に招き、連続講座を開いている。じっくり話を聞き、時には体験型の内容も取り入れ、手法を学ぶ。夏に開講して既に3回を実施。地元だけでなく、県外から関心を寄せて参加する人もいるという▼そんな起業を目指す人らが出店する催し「ホシスメバマルシェ」が同町で開かれると聞き、おととい会場を訪ねた。並んだのは21ブース。消しゴムはんこやコーヒー焙煎豆を売る店があれば、刺しゅうの体験もある。インドの布を扱う店では、店主の話から独自の染織を育む現地の風景が思い浮かんだ▼回って見ると面白い。小規模ゆえだろう。個々の店の豊かな個性が際立っていた。開催中のラグビーW杯日本代表は31人の選手中15人が海外出身で、多様性が強みの典型例である。小商いも多種多様が魅力につながるはず。町の目指す姿が見えてくる気がした。

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