2019年10月21日付

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年末の風物詩となっている時代劇「忠臣蔵」。主君の仇を討つ赤穂浪士らの活躍を描いた作品は何度となく映像化されてきた。今冬は映画「決算!忠臣蔵」が公開される。おなじみのストーリーがどう味付けされているか期待している▼民放地上波から時代劇が姿を消して久しい。かつては「水戸黄門」や「遠山の金さん」などの人気作が毎日のように放送されていた。個人的には西部劇調の音楽が印象的な「大江戸捜査網」がお気に入り。今でもテーマ曲や決めぜりふを無意識に口ずさむことがあるが、テレビで目にする機会はなくなった▼高額な制作費に予定調和のマンネリ化した展開。時代劇の衰退はやむを得ない現象かもしれない。ただ勧善懲悪のストーリーが時代遅れだとは思わない。悪を成敗する姿に胸のすくような爽快さを感じる人は多いはずだ▼時代劇には典型的な悪役が登場する。2006年に亡くなった俳優の川合伸旺さん演じる悪代官は代表格といえる。その風貌を見るだけで悪徳商人から賄賂を受け取り「おぬしも悪よのう」とささやく情景が目に浮かぶ▼電力会社幹部が原発立地自治体の有力者から金品を受領していた問題が明るみになった。文字通り「山吹色のお菓子」を受け取っていたというステレオタイプの悪事には滑稽さを感じる。テレビで勧善懲悪ものを見る機会は少なくなったが、現実社会では公正な裁きを期待したい。

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