生活や産業の早期再建を 首相が決壊現場視察

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千曲川の堤防が決壊した長野市穂保の現場を視察した安倍晋三首相=20日

台風19号による増水で千曲川の堤防が決壊してから20日で1週間。長野市の決壊現場には安倍晋三首相が視察に訪れた。県庁で阿部守一知事らとの意見交換を行った後、首相は被災地の生活や地域産業の再建のため、今年度予算に5000億円計上した予備費などを活用して「対策パッケージ」を早急に取りまとめる方針を示した。

首相は自衛隊ヘリで県内入りし、上空から被害状況を確認。陸路で同市穂保の決壊現場を訪れ、水害で亡くなった人に黙とうをささげた。復旧工事についても報告を受けた。さらに市内の避難所に足を運び、被災者からの要望を聞いた。

冒頭のみ公開された意見交換では、被災者の生活再建支援制度などの適用緩和や、北陸新幹線やJR中央東線の早期復旧、中央道を含めた今後の災害防止への支援を求める首相への要請書を阿部知事が提出。首相は「国とか県とか言っている場合ではない」と述べ、関係機関の連携をより強めて復旧を急ぐ考えを示したという。

懇談後、首相は記者団に「被災者から『これからどうなるのか不安だ』という切実な思いを聴いた。被災者の生活となりわいの再建は待ったなし」と強調。阿部知事は「政府としてしっかり応援いただけることを確認した。1日でも早く元の生活を取り戻し、あすに向けて希望を持つことができるように全力で取り組みたい」と述べた。

一方、大規模な浸水被害に見舞われた穂保地区では片付け作業が続いた。この地区の団体職員男性(32)は、泥のかき出しがいまだに終わらず「1週間たっても終わりが見えない。この先が心配」と嘆いた。近くの吉村雅治さん(70)は浸水による損失の大きさを訴えて「二度と決壊しない対策を」と求めた。

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