諏訪湖水質調査 IoT活用の実証実験 

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諏訪湖水質調査実証実験(イメージ)

県が諏訪湖で実施している水質調査の効率化や安定期なデータの蓄積を目指し、NTT東日本長野支店(長野市)の協力によるIoT(モノのインターネット)を活用した実証実験が24日に始まった。諏訪湖の中心部に浮かべた装置で計測した水中の酸素量や水温のデータを無線通信技術LPWAで送信し、県水産試験場諏訪支場(下諏訪町)で確認する仕組み。陸にいながら安定的に水質を確認できるようになり、関係者は貧酸素対策やワカサギなど水産資源の安定供給に役立つデータが得られればと期待している。

同支店や試験場によると、センサーや無線機を組み合わせた観測装置を湖心に1基浮かべ、水深約1メートルの水中に溶けた酸素の量「溶存酸素量」や水温を15分ごとに計測。無線機で発信したデータを、諏訪市内に設置した親機で受信し、インターネット上に蓄積する。

同試験場ではこれまでも、水質を把握するために職員がボートを使って諏訪湖内の5カ所で定期的な計測を実施。計測は多い時期で週2回で、データ量が少なく、計測場所まで移動する手間がかかる課題や、波が強くてボートを出せないこともあった。新たな計測方法の実用化で、職員の労力が減り、継続的なデータの蓄積により貧酸素の状況をより的確に把握できるようになることを期待している。

同支店のIoTを活用した計測技術は農業分野で先行しているが、湖上では初めて。11月末までの実験では、耐久性や波風などの影響を受けずに正確な計測・送信ができるか、試験場職員が同じ地点で計測した数値と比べて整合性などを検証する。実験費用は同支店が負担する。

同支店は「湖沼や河川での技術を確立し、諏訪湖や他の水辺で利用を広げて地域に貢献したい。水産資源の安定供給をIoT活用の側面からサポートできれば」。同試験場は「実用化にはコストなどの課題があるが、夏場に悪化する貧酸素の予測や、対策を考えるためのデータが得られるようになれば」と実験の成功に期待している。

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