2019年10月26日付

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東京・銀座にある長野県の情報発信拠点「銀座NAGANO」に、信州リンゴの木をかたどった応援ボードが置かれている。「長野のリンゴが大好き」「頑張ろう、長野」。果実の形をした赤や黄などのカードに来店客がメッセージを入れてボードに貼っていく。いまは実が鈴なりだ▼台風19号は収穫前のリンゴを中心に県内に甚大な農業被害をもたらした。被害額は作物だけで約10億円に上り、この先さらに増える可能性がある。千曲川の堤防決壊で長野市のリンゴ産地が冠水。農家にとって家族のような存在の農業機械も水に浸った▼上伊那地方は暴風の被害を受けた。リンゴの木は根こそぎ倒れ、11月に収穫される主力品種「ふじ」などが落下した。今年は凍霜害や降ひょう被害にも見舞われた。農家の方々が苦難を乗り越え、育て上げてきた果実である▼伊那市西箕輪のリンゴ園では20日、市社協の呼び掛けで集まったボランティアが実の回収や枝の片付けを手伝った。「涙が出る」と感謝した園主の重盛正さん(70)。「北信の映像を見るたびに心が痛む。自分が負けてはいけない」。被災した仲間に寄り添い、前を向こうとしていた▼信州リンゴの他にイチゴやメロン、トマトなど、台風15号災害を含めて各県の基幹品目に深刻な被害が出た。普段の買い物で被災地の産品を選択することも支援の一つだ。一人ひとりの応援が産地の復興につながる。

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