画家橋爪玉斎の未公開作 ひ孫が保管作品公開

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橋爪剛健さん(奥から2人目)の説明を聞きながら、玉斎の未公開作を鑑賞する会員ら

伊那市西箕輪羽広の仲仙寺に奉納された大絵馬「千匹馬図」=市文化財=の作者として知られる、同市美篶青島生まれの画家橋爪玉斎(1832~94年)の未公開作を含む大量の絵や資料が27日、羽広公民館で公開された。ひ孫の橋爪剛健さん(83)=青島=が、羽広誌研究会からの依頼に応じて自宅で保管する作品を並べた。研究会会長の山口通之さん=羽広=は「見事な作品ばかり」として、剛健さんの協力を得て市民に広く公開したい考えを示した。

同市小沢生まれの小坂永民の弟子で、花鳥、山水画を得意としていた。交流があった俳人・井上井月の肖像は有名だが、この日公開された作品には人物画も数多く含まれており、当時の人々の暮らしぶりや仕事風景、仙人を題材にした絵巻き図も見られた。

「馬の観音様」として親しまれた仲仙寺には、江戸後期~明治期に奉納された6枚の大絵馬があるが、中でも評価が高いのが玉斎作の「千匹馬図」。白や黒、茶色などの無数の馬が遠近法の手法も取り入れながらびっしりと描かれている。

この下絵(構想図)とされている縦70センチ、横90センチの作品や、狩野探幽の馬の絵を写したという「カノヲ百馬」も展示。この2点を公開するのも伊那市創造館で2015年に開いた「大絵馬博覧会」以来となり、会員は「とても下絵とは思えない。壮観」と感嘆の声を上げていた。

剛健さんによると、自宅にはまだ数えきれないほどの作品が残っており、「カノヲ百馬」の他に探幽の絵を写した作品も多くあるという。

上伊那郷土研究会の会長でもある山口さんは「玉斎の作品が眠ったままではもったいない」とし、玉斎展の開催や目録・画集の作成などへの機運を盛り上げたいと強調。剛健さんは「曽祖父も喜ぶと思います」と話していた。

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